
いやな夢を見た後、なかなかいやな気分から抜けられないことがあります。
悪い夢を見た時のおまじないや、正夢にしない方法などを前回お話ししましたが、家の中でおまじないを唱えるより、もっと積極的に悪夢を食べてくれるという獏に会いに行ったらどうでしょう、というのが今回の提案です。
寺社にあるバクの彫刻に会いに行く
「獏(バク)」は想像上の動物ですが、古くから縁起物などに使われたり、獏を描いた札が流行したり、獏の形をした枕まであったそうです。
「悪夢を食べる」だけではなく「縁起も良い」とされているんですね。「霊獣」と呼ばれたりします。
願い事をする時や、おまじないを唱える時には、その対象となるものが目の前にあった方が、ずっとやりやすいです。
何もない宙に向かって願い事を言うよりも、実際に目の前に何かがあれば、じっと目を見つめて心を集中させることもできるというものです。
伝説上の動物なんて、そうそう身近で見つかるわけがないと思うかもしれませんが、案外気付かないだけかもしれません。
バクは神社やお寺の「向拝」(訪れた人が礼拝をするために、仏堂や社殿の正面に張り出した造られたひさし)の木鼻(柱を突き抜けた梁などの先の部分で動物などの彫刻が施されていることがある)に良く見られます。
神社などにお参りに行って上を向いた時に、柱から突き出した動物の頭の彫刻を見たことがありませんか?それが「木鼻」です。
その中で、ゾウのような鼻を持った奇怪な動物がいたら、それがバクです。写真を見たら、「ああ、これなら見たことがある」と思うのではないかと思います。
この右の動物がそうです。「木鼻」の「獏(バク)」です。ふしぎな動物ですよね。
悪い夢を見てどうしても落ち着かない時には、神社などに行くことも良いのではないかと思うのですが、その時に拝殿の正面に「獏」がいないか見てみてくださいね。バクの木鼻はそう珍しいものではないので、見つかるかもしれませんよ。
もし獏を見つけたらさっそく「この夢をあげます」と、食べていただきましょう。
上にリンクした神社は都内にあるので、もし近くなら行かれるのも良いと思います。
バクの彫刻や像に会いに行く
*鳥取県境港市 にある「水木しげるロード」に、バクのブロンズ像があります。水木しげるの世界の「妖怪」ですが、ほぼ伝承通りの姿(体は熊で象の鼻、犀の目、牛の尾、虎の足 )なのではないかと思います。
*東京目黒区にある「天恩山 五百羅漢寺」には「獏王」と呼ばれる像があります。
「羅漢堂」の出口付近にありますが、ちょっと普通に言われるバクとは姿が違います。目が9つもあったりしますが、願い事などを聞いてくださるそうですよ。
*島根県川本町にある「長江寺」には、バクの枕があります。
「獏頭の玉枕」と呼ばれていて、この枕で寝ると悪夢を食べてもらえるそうですが・・・さすがにお寺に行って、この枕で寝てしまうわけにも行かないので、しっかり祈って悪夢を食べてもらってください。
動物園のバクに会いに行く
夢を食べてくれる漠と、実在の「バク」は全く別物だというのが通説(バクの姿が伝説の獏と似ているからその名が付いただけで、べつものだという説)ですが、同じだという説もあるんです。
古代中国に生息していたバクが絶滅したために、伝説の動物として伝承されたというものです。
もし実在のバクが悪夢を食べてくれるなら、動物園に行ったら会えますね。生きている「バク」なら、強力そうです。
たとえば東京なら「上野動物園」でも「多摩動物園」でも、バクに会えますよ。名古屋の「東山動物園」にもいます。関西なら「神戸動物王国」にもいます。
バクと言っても、マレーバク、アメリカバク、ベアードバクなどたくさんの種類がいますが、きっとみんな悪い夢を食べてくれると思います。
「世界バクの日」は4月27日だそうで、バクのいる動物園ではイベントをすることもあるようです。最近夢見が良くないなと思っていて4月27日が近いなら、動物園に出かけてみると良いかもしれません。
まとめ
どこかに出かけて獏に会うのは、気を晴らすためにも良いのではと思います。
神社でユニークな木鼻の「獏」に会ったら、その特異な姿に「神獣」についての興味が湧いて来るかもしれません。そして、悪い夢など吹き飛ばしてしまいましょう。
もし動物園に行っていろいろな動物と触れ合って楽しい一日が過ごせれば、悪い夢なんて忘れてしまうかもしれません。
葛飾北斎の有名な「獏」の絵があります。この絵をプリントしたものが手に入ったら、お守りとして持つのも良いかもしれませんね。
悪い夢は早く獏に食べてもらって、楽しい毎日を送りましょう!
悪い夢を見ないためにできることや「おまじない」はこちらを参考にどうぞ
そもそも悪い夢はどうして見てしまうのか、正夢になるなんていうことがあるのか心配ならこちらへ
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