フィギュアスケートグランプリシリーズは、シーズン初めの重要な大会です。
でもこの大会の出場者って、どうやって決められているのでしょうか。
シリーズ6大会後のファイナルに進む選手は、どのように決められるのでしょうか。
知っていると、もっとグランプリシリーズが楽しめるかもしれませんよ。
フィギュアスケートグランプリシリーズ出場資格は?
前シーズンの大きな大会、特に世界選手権の成績によって決まる部分が大きいです。
前シーズンの世界選手権で1位から6位だった選手はシード選手と呼ばれ、グランプリシリーズに2大会出場する権利をもらえます。出場大会は、1~3位の選手と4~6位の選手は重ならないように振り分けられるので、強い選手ばかりがひとつの大会に集中する、ということがないよう考慮されています。
シングルでは7位から12位、カップル競技では7位から10位の選手は招待選手と呼ばれ、2大会出場に選出されます。
ここまではとても簡単なのですが、ここに復帰してくる選手とか、ジュニアからシニアに上がって来る選手とか、開催国枠で出場する選手とかが入ってくるんですね。それでも枠がある場合にはとか、いろいろな場合を想定してとても細かく規定されています。
ISUの世界ランキングも重要になってきます。
ウィキペディアにISUの規定書が日本語に訳されています(2014/2015版)
グランプリシリーズは、1大会のシングル出場選手は最大で12人、ペアは8組、アイスダンスは10組(2016-17から変更になりました)で、6大会あります。
単純に計算してみます。
シングルの場合、1大会12人x6大会=72枠。出場するシングル選手が全員2大会にエントリーしたとして、36人に出場のチャンスがあるということになります。実際は1大会だけのエントリーの選手もいるので、もう少し多いです。
フィギュアスケートグランプリファイナルは世界一決定戦?
フィギュアスケートグランプリファイナルは「世界一決定戦」と称されていることがありますが、これはちょっと大袈裟かなと思います。
国際スケート連盟では、オリンピックと世界選手権を最高峰とし、次に四大陸選手権と欧州選手権、グランプリファイナル、グランプリシリーズと続きます。
グランプリシリーズがレベルの高い国際大会であることは間違いありませんけれどね。
選手にとってはもちろん一番大きな目標は世界選手権(4年に一度はオリンピック)になるので、グランプリシリーズやグランプリファイナルは無理をしないで、調子が悪かったら欠場をすることも結構あります。
グランプリシリーズが世界選手権と決定的に違うのは、国の枠にとらわれず、個人で競える大会だということです。もちろん出場権に世界選手権など他の大会の成績が絡んでくるので、国の縛りが全然ないわけではないのですが。
そんなことから、出場選手がある国(地域)に集中してしまうことが起きるんですね。現状では特に女子選手に顕著ですが、ロシア、日本、アメリカ、最近では韓国からのエントリーがかなりの比重を占めています。
グランプリファイナル出場選手が、全員同じ国(地域)の選手だということが起きる可能性もあるということになりますね。
フィギュアスケートグランプリファイナルへの進出者の決め方は?
ファイナルへの出場は、各大会の順位によってもらえるポイントの合計によって決められます。
1位:15点
2位:13点
3位:11点
4位:9点
5位:7点
6位:5点
7位:4点 (シングルのみ)
8位:3点 (シングルのみ)
1大会しか出場しない選手は、ほぼファイナルに行くのは不可能だということになります。
大会での成績は関係なく、順位でポイントが決められているので、ある程度「運」も関係することがあります。
同点の場合には、高い順位を持っている方が上(例:同じ合計点26点でも、1位と3位で26点の方が、2位と2位で26点より上)、それでも同じならGPSでの競技の点数の高い方が上・・・と細かい決まりがあります。
ISU Grand Prix of Figure Skating
このページのGrand Prix standingsをクリックすると、詳細が見られます。
まとめ
楽しみなフィギュアスケートグランプリ大会。出場資格などはさておいて、選手のみんなが悔いのない演技を披露してくれることを願っています。
応援しましょう!
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