富士山に登るなら、やっぱり「ご来光」を拝みたいですね。
「ご来光」を拝むために登山するという人も、多いかもしれません。
日本人の深~いところにある「太陽信仰」と「山岳信仰」、普段はそんなことを考えたこともありませんが、霊峰富士に登って拝む「ご来光」は、やはり特別なものがあります。
登山道や山小屋から日の出を見られるルートは?
ご来光は、もちろんどのルートから登っても頂上に行けば見ることができます。
でも、もし頂上まで行けなかったら・・・
ご来光を登山道の途中で見たいなら、登山ルートに気を付ける必要があります。どの登山道からでもばっちり見える、というわけではないのです。
(「ご来光」は厳密には山頂で見る日の出のことなのですが、途中の登山道から見る日の出も素晴らしいので、ここでは「ご来光」を使っています)
*吉田ルート
6合目以上のどこからでも見ることができます。ゆったり登頂プランを立てて、山小屋の前で日の出を迎えても大丈夫です。
登山者数がダントツに多いルートなので、週末は日の出前に頂上まで大混雑します。でも渋滞にはまってしまっても大丈夫、ご来光は途中でもちゃんと拝めますよ(ちょっと残念かもしれませんが)。
*須走ルート
登山道の始めは樹林帯ですが、ここを抜ければどこからでも日の出を見ることができます。
本8合目からは吉田ルートと合流しますので、日の出前の渋滞は同じです。
*御殿場ルート
7合目以上なら、どこからでも日の出を見ることができます。
このコースは日の出よりも、見事な「影富士」(夕方、富士山の影が地面に映し出される)が見られることで有名です。
*富士宮ルート
山頂近くまで行かないと日の出が見られません。途中の登山道からだと、富士山の稜線から日が昇ることになります。
富士山頂の日の出時刻は?
富士山頂では何時ごろに日の出が見られるのでしょうか?
日の出時刻のおおよその目安です。
7月初旬:4時20分前後
7月中旬:4時30分前後
7月下旬:4時40分前後
8月中旬:4時50分前後
8月下旬:5時前後
この時間には、ご来光を拝める体勢を整えていましょうね!
ご来光を頂上で迎えるとすると、夜中に登山道を歩くことになります。月齢などを調べておくと、どれくらいの月あかりが道を照らしてくれるかがわかりますね。
満月に近い方が登山道は明るくて登りやすいですが、星空は見にくくなりますね。
もちろんお天気が良くないと、月明かりどころではありませんが・・・
国立天文台のサイトで日の出、日の入り、月齢などが調べられます。
頂上まで行かずに8合目くらいでも、日の出時刻はあまり変わりません。1~2分頂上より遅いくらいです。
のんびりプランで、ご来光を山小屋の前で拝んでから登頂すると、下山するのが遅くなります。日の入りの時刻も把握しておくと良いですね。特に須走ルートを使う場合には、5合目手前の森林地帯は日没後真っ暗になって、遭難しそうになる人が多いので注意してください。
山頂でご来光を拝むために
富士山頂でご来光を拝むためには、注意しなければいけないことがいくつかあります。
*このブログでは、5合目から頂上まで一気に登る「弾丸登山」はお勧めしていません。暗い中を登るので危ないこと、夜は気温が下がることもありますが、何よりも高山病の危険があるからです。ゆとりのある登山計画を立てることをお勧めします。昼間の登山の方が、周りの景色なども楽しめますよ!
ヘッドランプを用意しましょう。山小屋から夜中(1~2時)に山頂に向けて出発ということになりますが、当然真夜中です。頂上に向かうにしたがって、勾配は急になります。高度が上がるので苦しくなってきますので、両手は空いていたほうが良いです。
防寒は万全に。高度が上がると、気温も下がります。真夏でも夜明け前は零下になることも・・・風があれば尚更体感温度は低くなります。
雨具の用意。風が強いとポンチョなどは煽られてしまいます。山小屋から出発する時に、あまりお天気が悪いようなら諦めるのもひとつの選択肢です。
吉田ルート/須走ルートの場合、日の出前の登山道は大変混みあいます。特に週末ともなると、大渋滞になります。せっかくご来光を山頂で迎えるために夜中に起き出すのですから、時間に余裕を持って出発しましょう。ただ時間に余裕を持つと、早く山頂に着きすぎて日の出までかなり待たなければいけなくなるかもしれません。登っている間は身体を動かしていてあまり気にならない寒さも、山頂であまり動かないとかなりこたえます。帽子や手袋、使い捨てカイロ(使っても捨てないで持って帰りましょう)を用意して行きましょう。
日が登った後、トイレが大変混みあいます。日が昇る前にトイレは済ませておくようにしましょう。
まとめ
富士山には余裕を持って登ることをお勧めします。
ゆっくり登れば高山病の危険も低くなり、登頂の成功率も上がります。
お勧めは山小屋に1泊して、山小屋の前でご来光を拝むことです。頂上でなくても3000mの高所からの日の出です。十分美しく、感動的です。
山頂のご来光にこだわらなければ、山小屋でゆっくり休むことができるし、自分のペースで登ることもできます。頂上の渋滞にも巻き込まれず、トイレの心配もありません。
せっかく登る富士山です。明るい時間に登って、風景も楽しみむことをお勧めします。
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