雛祭りの歌のお内裏様とお雛様という呼び方は変じゃないかと 調べてみました!

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ひな祭りの歌と言えば、♪灯りをつけましょ・・・・・♪の、サトウハチロー作詞、河村光陽作曲の、「うれしいひなまつり」が思い浮かびます。

その歌詞に出てくる「お内裏様」と「お雛様」って、ちょっとおかしいのじゃないかなと思って、調べていたら面白くなってしまいました。

「お内裏様」も「お雛様」も、雛飾りのカップルを指してつかいませんか?

うれしいひなまつり 全歌詞

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お内裏様とお雛様

「お内裏様とお雛様」がふたり並んでいる歌詞ですが、これはもともとちょっと疑問に思っていた箇所です。

雛飾りのことを「お雛様」って言いますよね?

「今日、お雛様を飾りました」という場合、女雛だけを飾るわけではないので、この「お雛様」は「雛飾り全体」か「男雛と女雛」両方を指しているはずです。

そうして調べて行ったら、「お内裏様」の方にもちょっと問題があるんですね。

「うちは狭くて置き場所がないから、内裏雛だけよ」なんて言いますね。

「内裏雛」というのは、「一対の雛人形」すなわち「男雛と女雛」両方を指す言葉のはずです。

そもそも「内裏」というのは、天皇の私的区域のことなので、「内裏雛」はそこに住む人を模ったお人形のことになります。

内裏に住んでいるのは、天皇だけじゃなくてその奥方「皇后」もですね。だから「内裏雛」というと、このカップルのお人形のことになるんです。

「内裏雛」はふたり(一対)を指すけれど、「お内裏様」という場合には、天皇(男雛)だけを指すという説もあるようです。

でも(これは私の推測になりますが)狭義で天皇のことであって、雛飾りの「お内裏様」のような場合には、当てはまらないのではないかと思います。

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他の歌に見る「お内裏様」と「お雛様」

それでも疑い深い私は、もっとはっきりわかる例はないかと、他の雛祭りの歌を調べてみました。

ひな祭りの歌って、結構たくさんあるんですね。知りませんでした。

そのなかで3つ、私の疑問に答えてくれるものをご紹介します。

著作権法に触れるとまずいので、歌詞をそのまま書くことはできませんが、わかっていただけると思います。

ひとつは昭和初期の文部省唱歌の「雛祭」という歌です。

「お行儀正しい内裏さま」で始まるのですが、続くのは官女たちと5人ばやしです。
このお行儀良いお内裏様が「男雛」のことだったら、「女雛」は完全無視されたことになってしまいます。

 

永井花水作詞、藤井清水作曲の「雛祭り」の中には「お雛様」が出てきます。

こちらはいつの歌かはっきりわかりませんでしたが、やはり昭和初期ではないかと思います。

「きれいに並んだお雛様」というのですが、並んでいるんだからひとりじゃないんですね。

 

林柳波作詞、平井康三郎作曲の「おひなさま」には、こんなのがあります。

「おだいりさまはうえのだん」で、官女とか5人ばやしは下の段だと歌詞が続きます。


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まとめ

「お雛様」というのが、「女雛」だけを指す、というのは完全に間違いのようです。

ただ、「お雛様」は「雛飾り」全体を指す場合もあるので、そういう意味ではちょっとあやふやかもしれません。

ご飯を「食事」という意味にも使うけれど、「米飯」のことだというのと似てますね。あ~、例えがイマイチかな。

「お内裏様」が、天皇(男雛)を指すというのは場合によってはあるかもしれないけれど、雛祭りの雛飾りに関しては「内裏雛」のふたり(男雛と女雛)を指す、と言えるのではないでしょうか。

でもこの「うれしいひなまつり」の歌詞の影響は大きいですね。一般的に、男雛を「お内裏様」、女雛を「お雛様」と呼ぶのが定着してしまった感があります。

「うれしいひなまつり」の歌詞の謎は、まだ続きます・・・

ひな祭りの歌の顔が赤いのは右大臣?桃の花と春の風?ねえさまは誰?

そういえば、私は3番まで空で歌えますが、4番はほとんど知らないんです。なぜでしょう?

小学校の時に、3番までしか歌わなかったとか、そういうことかしらね。。。

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