
インフルエンザの予防接種をした後で、インフルエンザのような症状が出ることがありますが、予防接種でインフルエンザにかかってしまうことなんてあるのでしょうか。
予防接種をしたのだから、インフルエンザにはかからないと安心して大丈夫、なのかな?
インフルエンザの予防接種で感染してしまうことはある?
結論から言ってしまえば、インフルエンザの予防接種でインフルエンザにかかってしまうことはありません。良かった!
*日本では承認されていない鼻にスプレーするタイプの「フルミスト」は生ワクチンなので、この限りではありません。あくまでも注射するタイプの、日本で承認されている予防接種についてです。
熱が出たりだるくなったり頭が痛くなったり、まるでインフルエンザのような症状のこともありますが、これは予防接種の副反応と言って、インフルエンザにかかってしまったわけではありません(副反応の代表的なものは、注射した部分の腫れです)。
*副反応についてはこちらに詳しく書いています。
インフルエンザのワクチンは「不活性化ワクチン」なので、ウィルスとしての働きはないんですね(だから感染しない)。
インフルエンザ予防接種の後の感染
上に書いたように、インフルエンザの予防接種で感染することはないのですが、ちょうど予防接種をした前後にインフルエンザに感染してしまうことは起こりえます。
極端に言えば、インフルエンザの予防接種を受けに行った病院で、来ていた患者さんのウィルスをもらってきてしまうというようなことですね。
インフルエンザは潜伏期間が数日(2日から1週間)と言われています。いつどこでウィルスをもらってしまったのか、よくわからないことが多いです。
インフルエンザの予防接種をした時には感染に気付かなくて(まだ元気で)、その後で発症してしまうということがままあります。予防接種で感染をしたわけではないのですが、タイミング的にそう見えてしまうということですね。
気を付けたいのが、本当にインフルエンザに感染してしまったのに、予防接種の副反応だと思ってしまうことです。副反応なら他の人にうつしてしまう危険ももちろんないので、そんなに気を付けなくても良いのですが、インフルエンザに感染しているなら話は別ですね。
インフルエンザの予防接種の後、急激な発熱があったりした場合には、気を付けて経過を見るようにしてください。そしてもし副反応にしてはちょっと激しいな、きついな、と思うようなら医療機関を受診しましょう。
インフルエンザの予防接種をすれば感染を防げる?
インフルエンザの予防接種の有効率は、実はそんなに高くありません。
予防接種をしたからと言って、感染しないわけではないんです。
感染(ウィルスが身体の中に入って来る)はしても発病する確率が低くなったり、発病(発症)しても重症化を抑える働きをすると言われています。
予防接種のワクチンは、その冬にどのウィルスの型が流行するかを予想して作られるので、それがはずれることもあるそうです。ワクチンを製造する段階で、ウィルスの遺伝子に変異が起きて、免疫作用効果が低くなることもあるそうです(だんだん難しくなってきたぞ・・・)。
インフルエンザのワクチンの有効性はある程度認められているが、万能ではない、ということですね。
予防接種をしたからもう安心!ということにはならないのです。
しかもワクチンの効果が出てくるのは(身体の中に抗体ができるのは)、接種してから3週間前後たってからなんです。
まとめ
*インフルエンザの予防接種でインフルエンザにかかることはない。
*でも予防接種の後でインフルエンザのような症状が表れたら注意。
*インフルエンザの予防接種が効き始めるのは、3週間前後たってから。
*予防接種を受けても、インフルエンザにかからないわけじゃない。
*いずれにしても体調が悪くなったら医療機関に行くのが安心!
予防接種をするにしてもしないにしても、とにかくインフルエンザのウィルスに触れないように、日頃から気を付けることが重要です。元気に冬を過ごしましょう!
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予防接種の副反応についてはこちらを参考にどうぞ!
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